30歳女 カウンセリングで回復 自分の気持ちに向き合うことが大切

不登校というと小学校や中学校などの義務教育がメジャーですが、私は友人の死がきっかけで、大学時代に不登校になった経験があります。

当時大学2年の夏、月に1度の同好会で仲良くしていた友人Aがいました。明るくて笑顔が素敵なА。一緒に過ごす時間はとても楽しく、充実した大学生活だったことを今でも覚えています。

しかし、そんなАがある時から突然学校を休むようになり、同好会にも姿を現さなくなりました。病気で入院しているとのことで、お見舞いに行くからと連絡しても「来なくていい」の一点張り。それから3か月程経って、共通の友人からАが亡くなったことを知らされました。

死因は「がん」。お見舞いを断ったのは、弱った自分を見せたくなかったからでしょう。「あんなに楽しく大学に来ていたのに、病死なんて信じられない」若くして亡くなったことを受け入れられず、お通夜の参列でも友人と一緒に大泣きしてしまいました。

Аのお母様からは、「同好会の仲間と一緒に過ごす時間が一番楽しかったと言っていました。いい友達に恵まれて、Aも幸せだったと思います」という言葉をいただきました。

それから1週間ほど経ったころ、体に異変が現れます。

大学の正門をくぐろうとすると、どうしても足が止まり涙が出て止まらなくなってしまうのです。まるで見えないガラスの壁があるような気分で、どうあがいても足が前に進まない。進もうとすると青ざめる。仕方がないので家に帰る日が続きました。こんなことは今まで経験したことがなく、自分でも混乱していました。

これはまさに「不登校」だと思いました。まさか自分が、しかも大学で不登校になるなんて。不登校は学校に行きたくないのではなく、「いけない」ということもあるんだと目から鱗でした。自分は大学生なので自分の意志で家に戻ったりすることができましたが、小学生のように親が干渉する場合はつらいだろうと思いました。

そんな状態が2週間も続きました。アルバイト中も涙が止まらず、アルバイトも辞めざるを得ませんでした。母も心配し、いよいよ大学の単位取得に差し障るようになって危機感を感じた私は、メンタルクリニックへ駆け込みました。

先生は「友人の死がきっかけのうつ状態」ということで薬を出してくれました。それから、2時間ほど話を聞いて下さり、「大切な友人の死が悲しい」「Аも大学生活を続けたかっただろうに、自分だけ生きるのは申し訳ない」と自分の気持ちを洗いざらい話すことによって安定し、また大学へ行けるようになりました。

参考:168人のうつ病克服体験談

こころの内を正直に話せたことが、不登校から回復したきっかけです。話を聞いてくれる人が傍にいるだけで、こんなに違うものなのかと自分自身も驚いています。私の場合、家族よりも第3者に話を聞いてもらう方が良かったので、カウンセリングなどを気軽に利用してみても良いと思います。