48歳女 変な2人の誘いで修学旅行に参加 自分に自信がついた

今から30年以上前、中学3年生の1学期に私は登校拒否から回復しました。
小学5年生の時にクラスの全員から無視をされ、人と接することが怖くなって6年生と中学1,2年はどうしても学校に行くことができなかったのです。
登校拒否になった理由を理解していた親は何も言わなかったので、それに甘えてずっと家の中に閉じ籠っていました。
学年が変わるたびに新しい担任が登校を促すように家庭訪問に来ますが、それも最初だけ。
見捨てるなら来るなよ、と不快でイライラしていました。
すっかり世間から見捨てられているのだとなかば開き直ったようになって家の中ではゲームばかりしていました。
3年生になって高校進学が頭をかすめましたが、どうせ行けないし、就職もできないだろうと諦めていました。
でも、そんな私のもとにいきなり顔も知らない女の子が2人来たのです。
本来私が通っていた中学の生徒でした。
親は戸惑いながらも嬉しそうに家の中に入れましたが、私は体育座りをして膝の上に顔を載せて相手を見ようともしませんでした。
どうせ担任に言われて登校するように促しに来たんだと思っていたからです。
でも、彼女達の言い分は私の斜め上を行っていました。
「もうすぐ修学旅行があって3人部屋なんだけど、〇〇さん(私の名前)が休むと2人だけになるから来てほしい」と言うのです。
私は顔を俯かせたまま「ハア?」と思いました。
話を聞くと、彼女達もクラスになじめない子達でみんながグループを作っていく中、最後に余ったこの2人がくっつけられたというのです。
でも、その2人は1年生の時のトラブルで仲がよくないということでした。
仲のよくない者同士が二日間も一緒に行動するのは耐えられない、お願いだから来てほしいと頼み込まれました。
「修学旅行の間だけでいいから」というわけのわからない言い分にカチンときて絶対に行くものかと思ったけれど、それから毎日2人は来ました。
しつこいと思いながらもいつしか呆れて、「私といても面白くないよ」と言いました。
2人は「来てくれるだけでいいから」と言うので、じゃあ・・・と行くことを約束しました。
修学旅行の5日前でした。
仕方ない、と思いながらも自分でもこれが最後のきっかけとわかっていました。
学校に行くきっかけがほしかったのです。
2人は毎日迎えに来てくれました。
クラスに入るのはとても怖かったけれど、みんなチラッと見るだけで別に絡んできたりもしませんでした。
変な感覚でした。まったく普通だったからです。自分の席に座ると普通にプリントは回ってくるし、連絡があれば普通に話しかけてきます。
その時、初めて気づきました。
自分は自分で思ってるより変に注目されてないんだと。
クラスの中のただの1人に過ぎないんだと。
通学路では2人の後ろについて歩いていましたが、2人は本当に仲が悪くて些細なことでケンカになりそうになります。
それを私が止めている内に、本当にこの2人は私がいないとダメなんだと思って変な自信がつき始めました。
それから修学旅行を経て、結局は卒業まで通学することになりました。
今でも人が怖いところはありますが、それでもちゃんと卒業できたのは、知ることができたからです。
2人もそうでしたが、クラスを見回してみれば変な人がいっぱいいるんだということにです。
我儘な子もいれば、授業中に漫画を読んでいる子もいます。
休み時間に突然踊り出す子もいれば、ひとりで机に座って化粧直しを熱心にしている子もいます。
私は小学校の時にクラス中から無視されるくらい変な子だと自分で思っていたのに、自分は全然普通なのだとわかりました。
なんだか登校拒否をしていたのがバカみたいだと思いました。
変な子はいっぱいいるじゃないかと思いました。
中学を卒業してから夜学に通いましたが、そこで結婚相手を見つけて子供もできました。
あの2人とは今でも定期的に会ってランチを楽しんでます。
本当に2人は仲が悪かったのかな、と思う時もありますが、それはあえて聞きませんでした。

登校拒否になる人は真面目過ぎる人が多いと言います。
真面目過ぎるから自分の理想と違ったら「変な子」だと思って外に出られなくなる。
でも、世の中にはいっぱい変な人はいるのだから、自信を持って学校に行ってほしいと思います。